【オムニバス授業】「セルフリーダーシップ & これからの女性の働き方について」
- LABOの生徒のリクエストにより、株式会社CHANCE for ONEの代表取締役社長で、女性活躍推進コンサルタントでもある清水レナさんの講演会が実現しました。「セルフリーダーシップ」という、学生生活にも取り入れることができそうな考え方について教えていただき、現在と未来の「自分の生き方」について考える良い機会になりました。
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- [清水レナさん]
- 立命館大学在学中に就職本を出版。京都市男女共同参画会議に女子大学生代表として参加以来、20年以上女性のキャリア支援に関わる。2012年、「自律した女性が活躍できる社会を創る」を理念とする株式会社CHANCE for ONEを設立。
【セルフリーダーシップについて】
- ・リーダーシップとは、周囲に新しい選択と行動をとらせる影響力のこと。
- ・セルフリーダーシップ(=主体的態度)とは、自分に対してリーダーシップを発揮すること。
- →“Stop”“Select”“Start”“Change”“Best”を自分で選び、決断するのがセルフリーダーシップを発揮している状態。自分に無能感を感じ、人のせいにしたり、言い訳ばかりしているのがセルフリーダーシップの無い状態。
【学生時代から起業までの道のり】
- ・高校時代から「現代社会における男性と女性の社会的かかわり」について考え、文章にしていた。短大時代、自分を変えるために立命館大学に編入学。女子就職プロジェクトでの活動を通じ、4回生の時に就職本(共著)を出版した。
- ・社会に出てからは、就職・結婚・転職等を経験したのち、36歳で個人事務所設立、38歳で株式会社を設立した。
【今なぜ女性活躍推進なのか】
- ・労働人口の減少
- →2060年には、日本の総人口が2010年の約70%になると予測されている。総人口に占める労働人口の割合は、2010年 の63%から2060年には52%に減り、高齢者の割合は、2010年の23%から2060年には38%に増えるとされている。
- ・経済先進国でありながら女性後進国の日本
- →ジェンダーギャップ指数で144ヵ国中114位。
- →管理職に占める女性の割合は12.5%。先進国の中でも極端に低い。政府は2020年の目標値を30%としている。
【これからの働き方について考える】
- ・働く環境や仕事の変化
- →生涯を通じて「働く」ということを考える時代に。
- →自動化できる領域が増え、+αの強みが必要に。
- ・女性管理職への道も拓けるようになり、やる気がある人にとっては良い時代の到来だと思う。世の中の流れを変えることは難しいが、自分自身なら変えられる。変化の時代だからこそ、セルフリーダーシップの考え方を大切にしてほしい。
【生徒からの質問】
- <質問>セルフリーダーシップを発揮するために、中高生の時にできることはあるか。
- <回答> 中高時代には、仲間外れがこわくて強い子の意見に流されてしまうこともあると思うが、賛成できないと思った時にはちょっと立ち止まって意見に乗らないようにしたり、同意しつつも自分の意見を伝えたり、そのような柔らかいコミュニケーションができたら良いと思う。セルフリーダーシップは、まずはストップすることから始まる。
- <質問>何かに挑戦する時、失敗することを考えて不安になるが、清水さんはどのように克服されたのか。
- <回答> 私も、起業する時、本を出版する時、今こうして講演をする時も、毎回「失敗したら」と考えて不安になり、ドキドキする。だからこそしっかりと準備をして臨むようにしている。そういう意味では、「うまくいかないかもしれない」という不安こそが自分を動かす原動力なのかもしれない。不安になったり、ドキドキしたりすることを否定しないようにしている。